日本内科学会雑誌
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A. N. T. U. (Alpha-Naphtyyl Thiourea)肺水腫の実験的研究第1編A.N.T.U.肺水腫の発生機序について
上野 正巳
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1960 年 49 巻 6 号 p. 662-675

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抄録

肺水腫の重要なる原因の一つに毛細血管透過性の亢進がある.著者はA. N. T. Uを用いてこの面より肺水腫の発生機序を追究し, A. N. T. U.肺水腫は徐々にまず間質より先行し,肺胞,肋膜腔液貯留へと進行し,間質が肺水腫防衛的に関與することを証明し,これと脈管外通液路との関係を明らかにした。また各種毛細血管透過性阻止剤併用により,肺胞内水腫および間質内水腫の一部を阻止したが,神経遮断剤には阻止されなかつた.最後にA. N. T. U肺水腫時の各種臓器の重量を測定し,末梢皮膚細管の透過性を檢索したが変化なく,本肺水腫が肺に特異的であることを確かめた.またイヌにおける循環動態の追究より,さらにA. N. T. U.肺水腫は肺毛細血管の透過性の亢進によることを確認した.

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