日本内科学会雑誌
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アミノヌクレオシッドによる実験的腎傷害にたいするAdenine, ATPおよびFADの効果
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51 巻 (1962-1963) 1 号 p. 1-9

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抄録

抗生物質puromycinの誘導体であるaminonucleoside (AN)はラッテにおいてヒトのネフローゼに極めて類似した腎傷害を若起するため, ANによる腎傷害は最近ネフローゼ症候群の実験的モデルとして注目されている. ANの作用機序についてその構造がadenine,またはadenosine等の核酸前駆物質と似ているために, ANがこれらの物質と競り合うためであるとか,あるいはadenineおよびpyridine nucleotide産生がANにより抑制されるため等と推定されている.そこでわれわれはANによるラッテの実験的腎傷害の発生にたいしてadenine, ATPおよびFADを併用してその抑制効果を検討した.ANにたいし, FADの併用は特に効果を認めず, adenineの併用では初期変化の軽度抑制を認めた。ATPの併用は適量によっては尿蛋白,血清残余窒素およびコレステロールの増量が軽度で,かつ組識像でも特に尿細管の変化がAN群にくらべて軽度であつた.われわれはANによる実験的腎傷害の発生にたいしてATPが抑制作用を有する事実を初めて明らかにした。

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