日本内科学会雑誌
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アドレナリン,コレステロールによる浮腫性動脈反応とモノアミン酸化酵素阻害剤による予防効果の電子顕微鏡的観察
須永 俊明
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1962 年 51 巻 8 号 p. 1067-1086

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抄録

長期投与により,粥状硬化を生ずる物質の中で,生理的量のアドレナリン,及びコレステロールを用い,その1回投与により,家兎大動脈に,一過性に,弾性線維,膠原原線維の離開を伴なう無定形細胞外間質の増大で特徴づけられる直接反応として起こる浮腫性反応を見出した.又ノルアドレナリン,及び大豆油では,起こらぬ事実も確かめた.本反応は,時間的に中膜外層から始まり,内皮下組織に及び,浮腫性変化の回復は,内皮下組織,筋層内層部では,外層部に比べ,遅れる。本反応は生理現象であり,止血機転に関係し,血栓形成に,又ひいては,粥状硬化形成に関連すると考えられる傍証がある.形態学的に,ドイツ学派の“Das Initiale Fettfreieödem”に一致する.又本反応はモノアミン酸化酵素阻害剤の一種であるナイアラマイドで予防される.

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