日本内科学会雑誌
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Weber-Christian病の1剖検例
名尾 良憲村上 義次牧 泰小幡 裕小林 晃片野 てい子高松 道雄
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1963 年 52 巻 6 号 p. 671-676

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抄録

59才の男で,昭和32年より発熱を伴なう皮膚発赤と皮下硬結が身体各所に3回にわたつて出没し,経過中に高血圧,蛋白尿,糖尿,一過性の意識障害など多彩な合併症を有し,ついに糖尿病性昏睡の状態で死亡したWeber-Christian病の1剖検例を報告する.剖検所見では諸臓器周囲および内部脂肪織のほか,肝実質,十二指腸脂肪腫内にも脂肪織炎が認められ,また脂肪織の増生および線維化がみられ,さらに諸臓器内への脂肪浸潤も認められた.また急性肺炎,多発性脳軟化症,動脈硬化症,細動脈性腎硬化症などが認められた.本症は現在なお分類未定の疾患とされているが,最近,感染,アレルギーないし膠原病の機序の上に立つ疾患として検討されている。わたくしどもは本症例の臨床と剖検所見を検討し,文献的考察を行なうとともに本症と膠原病,さらに糖尿病との関速性についても追究した.

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