日本内科学会雑誌
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Biguanide系抗糖尿病剤の体内分布並びに作用機序にかんする実験的研究
兼子 俊男
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1963 年 52 巻 9 号 p. 1054-1071

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抄録

各種のbiguanide系誘導体力数年来経口抗糖尿病剤として臨床に用いられてきているが,その血糖下降機序が現在はおいてもなお明らかでなく,かつin vitroではこれらbiguanide剤がoxidative phosphorylationを抑制することが明らかにされているため。長期連用の避けられない抗糖尿病薬として臨床上その適応に相当制限が加えられてきているが,二,三の実験成績や臨床上の治療成績を,このようにbiguanide剤の血糖降下機序をoxidative phosphorylationの抑制に基づくanaerobic g1yco1ysisの亢進で説明することには疑問を持たざるを得ない.そこで著者はdimethylblguanide. 14Cを用いて,その体内分布を検討し,ついで本剤の血糖下降機序をin vivoでalloxan糖尿シロネズミを用いて酵素のlevelで検討した結果, in vitroあるいは高濃度の場合は別として,臨床上見られる血糖降下作用は,何らかのstepをへてg1ucokinaseの活性を増強し,従つて糖の利用を増大することであると考えられる成績を得た.

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