日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
諸種肝疾患における血清焦性ブドウ酸キナーゼの意義について
笠倉 栄治
著者情報
ジャーナル フリー

54 巻 (1965-1966) 1 号 p. 34-41

詳細
PDFをダウンロード (628K) 発行機関連絡先
抄録

Pyruvate kinase (PK)は解糖系に関与する酵素であり,人体の解糖を行なつている部位にあまねく分布しているものと考えられている.赤血球中におけるPKは種々の溶血性疾患について報告されているが,血清中のPKについての報告は殆どみられない.
著者は正常者および諸種肝疾患患者血清中の本酵素活性値を測定し,これと平行して諸種肝機能検査,諸酵素活性値を測定し,その変動ならびに相関について観察した。
PK活性値は急性肝炎発黄期にトランスアミナーゼ活性値の上昇よりはやゝ遅れて上昇し,回復期に再び一時的に上昇する例が多かつた.肝硬変のPK値は肝炎より高い値を示したものもあるが,他の肝機能との相関はみられなかつた.閉塞性黄疸では閉塞の進行するにつれてPK値の上昇がみられ,黄疸指数・アルカリフォスファターゼ(al-P-ase)とある程度の相関が認められたが,長期間の閉塞を示した症例では,かえってPK値が低下し,黄疸指数・al-P-aseと逆相関を示したものも認められた.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事

オルトメトリクス
閲覧履歴
feedback
Top