日本内科学会雑誌
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肝疾患におけるRA-test臨床的意義
延永 正
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1966 年 54 巻 12 号 p. 1388-1397

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抄録

肝疾患においては各種の血清反応が試みられているが,本論文では,慢性関節リウマチ(RAと略)の反応として現今最も広くおこなわれているRA-testをとりあげ,これが各種肝疾患における陽性頻度,ならびに他の諸肝機能検査成績との関係,そしてさらにはこれら肝疾患の経過における本反応の消長などを追究した.その結果,本反応は慢性の肝疾患において相当高率に陽性を呈し,診断的価値を有すること,各種肝機能検査のうち血清膠質反応やコリンエステラーゼ値と関係があること,肝疾患の消長と平行して変動すること,などが明らかとなつた.このような成績は,本反応が血清蛋白異常と何らかの関連性を有することを示唆しているが,著者は,たまたま肝疾患患者血清のあるものが,慢性関節リウマチ患者血清との間に寒天ゲル内にて沈降反応を呈することを認め,これらの事実から,肝疾患におけるRA-test陽性因子の発生機転,ならびにその病態生理学的意義について若干の考察を加えた.

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