日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
サルコイドージスに対するクロロキン薬の有用性について
西本 幸男佐藤 哲也野島 達也行武 正刀浜田 将重信 卓三佐々木 正博
著者情報
ジャーナル フリー

1966 年 54 巻 12 号 p. 1398-1407

詳細
抄録

サルコイドージスは従来わが国においては比較的まれな疾患とされていたが,昭和35年から開始された実態調査以後サルコイドージスに対する認識が俄かに高まつてきて,発見の機会が増加しつゝある.従つてこの疾患に対する治療も重要な課題の1つと考えられるに至つた.従来サルコイドージスに対しては,副腎皮質ステロイドが唯一無二の治療薬のごとく考えられ,また実際に大多数の例に著効を奏したと報告されてはいるが,症例によつては長期にわたる投与を余儀なくされ,その結果ステロイド薬による副作用も当然考慮されねばならない現状である.われわれは最近肺病変を主とした3例のサルコイドージスに対しステロイド薬とクロロキン薬とを併用し認むべき効果を挙げたが,この経験にもとずいてクロロキン薬はサルコイドージスに対して有効であり,ステロイド薬の投与量を節約し,その長期連用による副作用を回避するためにも有益な薬物であると考えるに至つた.かくしてサルコイドージスの治療に対し,ステロイド薬のほかにクロロキン薬を加え得ることを提唱したい.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top