日本内科学会雑誌
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Pulmonary Hypertrophic Osteoarthropathyの1剖検例
横山 三郎小沢 永憲福島 範子野辺地 篤郎
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54 巻 (1965-1966) 9 号 p. 1093-1098

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抄録

本症はBambergerおよびMarieにより初めて報告記載されたものであるが,慢性肺疾患,先天性心疾患等に伴なつて全身長管状骨の骨膜に化骨性増殖をあらわすものである.関節腫脹,疼痛,下肢浮腫を主訴として入院した64才,男子に〓骨,腓骨の骨膜に著明な化骨性変化を認め,胸部X線上巨大な腫瘍像を見出した症例を経験したが,全身衰弱により2カ月後死亡し,剖検しえたが,初発症状は足部の腫脹で,入院前約1年半と推定ざれ,その後,膝関節の腫脹があり,さらに8カ月おくれて疼痛を自覚している.足部腫脹後1年の胸部X線像を検討したところ,母指頭大の陰影を認めた.X線および剖検上S2域の肺癌で,骨膜の化骨性変化は非常に高度で,肺癌の発育の未だ顕著でない時期にすでに発生しつゝあつたものと推定される.本症は肺癌に特有なものではないが,早期発見,根治治療の手がかりになりうるもので,研究者に関心がもたれている.

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