日本内科学会雑誌
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ヒトの旁糸球体装置の機能と形態にかんする研究
北本 清
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1973 年 62 巻 10 号 p. 1366-1377

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抄録

ヒトの剖検47および生検5の計52症例について,Epon包埋による薄層切片を用いて腎の旁糸球体顆粒係数(JGI),旁糸球体細胞数(JGCC/G)を観察し,同時に腎組織中レニン活性(RRA)生前の血漿レニン活性(PRA),血圧および血清Na濃度などを測定した. RRA, JGIおよびJGCC/Gのそれぞれの間に低い正の相関がみられた.本態性高血圧症および慢性腎炎による腎不全ではJGCC/Gは有意に高値であつた.萎縮腎でもRRAは対照と変らずJGI, JGCC/Gは高値であり,ネフロンの代償性肥大と異所性レニン産生も考えられた.腎血管性高血圧症,悪性高血圧症ではレニン値は高く,JGCC/Gも著明な高値であつた.高血圧のない,浮腫,低Na血などのあつた症例ではJGIは有意の高値を示し,高血圧疾患と同じような高レニン値を示す症例でも,旁糸球体細胞に比べてその顆粒の増加がより著名であつた.

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