日本内科学会雑誌
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慢性気管支炎,肺膿瘍に合併したpurpura hyperglobulinemicaの1例
森 昌朋片貝 重之吉羽 宣男松下 正也遠藤 恒田中 瑞江金井 君江田中 昌輝大野 忠良今井 貴子飯塚 春太郎斉藤 公司笛木 隆三小林 節雄
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1976 年 65 巻 4 号 p. 347-353

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抄録

高グロブリン血性紫斑病の原因,成因は現在のところ不明であり,何らかのautoimmune conditionsが存在するようであるが,また一方本疾患は全て症候性であると論している者もあり,その発症,成因は他の免疫疾患を考えるうえでも興味あるものと思われる.わたくし達は60才の女性で,咳嗽,喀痰,鼻出血,下肢の出血斑を主訴に来院し,高度の血沈促進,血清蛋白量の増加, γ-globulinのpolyclonalな増加および胸部X線像上空洞異常陰影を認め,超遠心像ではmacroglobulin, intermediate complexは証明されず,骨髄の形質細胞も正常であり, pyroglobulin, cryoglobulin,も認められず,出血凝固能検査ではRumpel-Leede現象を除いて正常であつたので, purpura hyperglobulinemicaと診断した1例を経験した.本症例は開胸生検により著しい形質細胞浸潤を伴う慢性気管支炎および肺膿瘍,と判明したので,この病態が長年月にわたる遷延感作の状態を形成し,高ガンマグロブリン血症および遅延型アレルギー反応の欠如をひきおこし,さらには紫斑の形成を招来したと考えられた.

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