日本内科学会雑誌
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特発性拘束型心筋症の2例
西川 泰弘桜井 謙治秋山 英明中澤 博江半田 俊之介中村 芳郎高橋 哲夫
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73 巻 (1984) 7 号 p. 1016-1021

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抄録

拘束型心筋症はアミロイドーシスなどに伴うものが多く,特発性のものはまれである.今回我々は特発性の2例を経験した.心臓カテーテル検査などでは収縮性心膜炎に類似した病態がみられたため心膜切除術を施行した.症例1.31才,女性. 17才より息切れが出現し, 21才時MSとして交連切開術を受けている.心エコー図上,心膜の肥厚を認めた.症例2. 46才,女性. 1年前より心膜液貯留と右心不全症状が出現した.心臓カテーテル検査では両例ともに右心室拡張末期圧の上昇を認め,左右の心室圧は拡張期はほぼ等しく,圧波形はdip and plateauを呈した.術中所見では2例とも心膜の肥厚,癒着は軽度であつた.術後も術前と同様の血行動態が持続し,自覚症状は改善しなかつた.心筋生検によりアミロイドーシスなど明らかな病因は否定された.拘束型心筋症,収縮性心膜炎の臨床的鑑別が困難な場合もあることを報告する.

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