日本内科学会雑誌
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冠動脈異常を伴つたGrönblad-Strandberg症候群の1例
土岡 由紀子土井 正男藤井 秀昭佐倉 英一郎橋本 正樹末田 隆湯浅 明松浦 秀夫梶山 梧朗梶原 博毅
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1985 年 74 巻 12 号 p. 1739-1744

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抄録

Pseudoxanthoma elasticum (PXE)および眼底の網膜色素線条に冠動脈異常を合併したGrönblad-Strandberg症候群の1例を報告した.症例は19才,女性. 16才より難治性の前頚部皮疹が出現し,皮膚生検にて弾性線維の変性,膨化,断裂, Ca沈着を認め, PXEと診断した.心電図ではV1~3にQS patternを示し,左室造影にて前側壁および心尖部の壁運動低下を認めた.冠動脈造影にて左冠動脈のび漫性狭窄,壁不整,蛇行および後側壁枝の完全閉塞を示し,右冠動脈遠位部の壁不整,蛇行を認めた.右室心筋生検所見では心筋細胞内にグリコーゲン顆粒の沈着が目立つたが,著明な変化は認められず,冠動脈病変は比較的大型の冠動脈の器質的変化によると考えられた.

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