日本内科学会雑誌
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虚血性心疾患に対する亜硝酸剤の急性効果
冠動脈造影による検討
御厨 美昭松本 悠輝矢野 庄司片岡 一那須 勝神崎 維康
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1986 年 75 巻 12 号 p. 1711-1716

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抄録

虚血性心疾患に対する亜硝酸剤の急性効果を冠動脈造影所見より検討した.冠動脈造影を施行した92例を正常群,軽度冠狭窄群,高度冠狭窄群の3群に分け, control撮影と亜硝酸剤投与後の冠動脈内径を測定した. 32例では亜硝酸剤投与前後で大動脈圧,左室拡張期圧を測定した.冠動脈内径は亜硝酸剤投与により, collateralによつて造影される血管,高度冠狭窄末梢部,軽度冠狭窄末梢部の順で拡張した.又,亜硝酸剤により左室拡張期圧は有意に低下し,結果として冠灌流圧は上昇する例が多く認められた.以上の結果から亜硝酸剤は虚血部冠血流量を増大させる事が示唆され,この事が狭心発作寛解に大きく寄与しているものと考えられた.

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