日本内科学会雑誌
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重症筋無力症を伴う胸腺脂肪腫の1手術例
飯塚 孝金沢 紀雄竹内 秀夫北村 諭
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1986 年 75 巻 12 号 p. 1764-1768

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抄録

重症筋無力症を合併した胸腺脂肪腫は極めて希な疾患であり1978年Reintgenらと1982年0ttoらによつて報告されているにすぎない.今回著者らは摘出術にて,大きさ25×30×3cm3,重量805gに及ぶ巨大な胸線脂肪腫を伴う重症筋無力症の1例を経験したので報告する.症例は48才,女性で,随意筋の易疲労生,嚥下障害,呼吸困難を主訴に当科入院した.術前に胸部X線像,胸部CTスキャン像などより前縦隔内の脂肪腫と診断したが,摘出術にて組織学的に胸腺脂肪腫と診断しえた.術後上記症状は軽快し,検査所見上も肺機能や抗Ach受容体抗体の著明な改善がみられた.本例のように重量805gに及ぶ巨大な胸腺脂肪腫を伴う重症筋無力症は非常にまれな症例と考えられる.

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