日本内科学会雑誌
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低尿酸血症をきたした原発性肝癌の1例
森脇 優司山本 徹也高橋 澄夫中野 隆仁安室 芳樹波田 寿一東野 一彌
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1986 年 75 巻 12 号 p. 1769-1773

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抄録

低尿酸血症を呈した原発性肝癌の1例を報告する.患者は, 34才,男性.全身倦怠感,右季肋部痛を主訴に入院.入院後低尿酸血症が発見され,尿酸代謝動態における諸検査結果より,腎性低尿酸塩血症と診断した.腎における尿酸輸送の障害はbenzbromarone, pyrazinamide負荷試験の結果より,少なくともenhanced secretionの関与したtubulopathyと考えられ,さらに黄疸の存在が低尿酸血症を助長しているものと推測された.一方,低尿酸血症を肝癌のparaneoplastic syndromeの一つと考えうるか否かは,疑問の余地はあるが,本症例はこの点においても興味深いと考えられた.

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