日本内科学会雑誌
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心膜原発中皮腫を伴つた結節性硬化症の1剖検例
佐藤 清隆小口 寿夫遠藤 良平小池 清一佐々木 康之古田 精市
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1986 年 75 巻 12 号 p. 1774-1780

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抄録

症例は59才の男性.昭和58年10月心タンポナーデにて第1回入院時に,網膜,腎に過誤腫を伴う結節性硬化症と診断され,心膜穿刺にて心症状軽快し11月退院. 59年5月より再び心陰影の拡大認め, 8月第2回入院.胸部CTにて腫瘍が上縦隔内より,大動脈にそつて連続的に右房,右室側の心腰腔内に認められた.腫瘍の急速な増殖より心膜の悪性腫瘍が疑われ,放射線療法を行なつたが,悪液質と肺炎合併にて60年1月永眠.剖検にて,大脳,皮膚,網模,腎に過誤腫を認め,上縦隔内および心膜内腫瘍は,心膜原発中皮腫と診断された.結節性硬化症に伴う,心膜原発中皮腫の合併例は,本邦では本例が初めてであると思われ報告する.

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