抄録
難治性RAを対象に,代替アルブミン液置換による血漿交換療法,そして疎水性アミノ酸吸着剤を用いる血漿浄化療法を各14例, 11例に行ない,臨床症状,検査データの改善度を比較検討した.改善度が50%以上の基準を達成した者は前者で9例,後者で6例であり,特に血管病変に基づく関節外症状については各12例中9例, 10例中9例に劇的な効果を示した.吸着剤使用群の血漿学的解析から,本法が血漿交換療法と同質の効果をもたらすこと,さらに吸着容量,性能の改善が期待されるので,今後代替アルブミン液を要しない本法が有益となることが考えられた.