日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
Basedow病を合併した自己免疫性溶血性貧血の1例
向井 正也渡部 一郎谷村 一秀清水 昌人沖 一郎大西 勝憲藤咲 淳鈴木 邦治中川 昌一佐川 昭
著者情報
ジャーナル フリー

1986 年 75 巻 5 号 p. 644-649

詳細
抄録

自己免疫性溶血性貧血(AIHA)とBasedow病との合併例を経験したので報告する.患者は28才の女性で,高熱,動悸,全身倦怠感,軽度の黄痩のため入院した.クームス試験陽性.ハプトグロビン消失,赤血球形態正常であるためAIHAと診断した.また,甲状腺機能亢進症状があり.123I摂取率高値, TRHテストにてTSHが無反応, T3抑制試験にて1231摂取率抑制されず,さらにTSH受容体抗体(TBII)を認め, Basedow病と診断した.赤血球自己抗体は,温式の血液型特異性をもたないIgGκ型の抗体が検出されたほか,冷式抗体の存在も疑われた. AIHAとBasedow病の確実な合併例は文献上本例が3例目で,両疾患の免疫学的な関係について考察を加えた。

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top