日本内科学会雑誌
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Wallenberg症候群を来した髄膜血管神経梅毒の1例
大澤 春彦太枝 徹松村 竜太郎西川 哲男吉田 尚鈴木 豊鈴木 憲輔渡辺 誠介
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1987 年 76 巻 1 号 p. 142-143

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抄録

症例は32才,男性.主訴はめまい感,右手足のしびれ.神経学的所見および血清,髄液の梅毒反応強陽性より, Wallenberg症候群を来した髄膜血管神経梅毒と診断した.ペニシリンG大量療法を施行し,臨床症状と髄液所見の著しい改善を見た.現在,梅毒が原因となる脳血管障害の症例はきわめてまれであるが,早期の適切な治療により,著明に改善する可能性がある点で,今後,充分留意する必要があると考えられた.

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