日本内科学会雑誌
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胆嚢癌と胃癌が同時性に合併した多発性骨髄腫の1剖検例
青木 成夫桐山 弘喜裴 憲治上原 兼宗寺岡 均俣野 淳陣内 秀明松本 和則上井 一男逸見 明博
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76 巻 (1987) 12 号 p. 1847-1850

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抄録

多発性骨髄腫では固型癌が二次発生する頻度が高いといわれる.今回われわれは,多発性骨髄腫の経過中に胃癌および胆嚢癌を合併した1剖検例を経験した.症例は67才の男性. 1983年10月より9カ月間にわたり多発性骨髄腫のためサイクロフォスファマイドを投与された. 1985年6月,黄疸出現し当科入院となり,肝管合流部直下で胆嚢癌による完全閉塞,胃癌および骨髄所見で50%以上を占める骨髄腫細胞を認めた.本症例は化学療法早期に行なわれた検査では胃癌および胆嚢癌の存在は明らかでなく,化学療法が重複癌を発生,または助長させた可能性が考えられた.高令者の多発性骨髄腫に化学療法を施行するにあたり,慎重な経過観察が必要と思われる.

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