日本内科学会雑誌
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悪性高血圧症の脳症状
塩川 宰佐渡島 省三藤島 正敏
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76 巻 (1987) 9 号 p. 1396-1401

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抄録

悪性高血圧症67例の脳障害に関連する臨床症状,合併症(脳症および脳血管障害),脳波,髄液および頭部CTを検討した.症状では頭痛,視力低下,悪心がおのおの過半数にみられたが,嘔吐,痙攣,巣症状はまれである.何らかの意識障害は17例(25.4%)に出現し,高血圧性脳症,尿毒症性脳症,脳出血などの合併症は19例(28.4%)に認めた.脳波異常は26例中13例(50%),髄液圧上昇,蛋白量増加は24例中16例(67%)と脳波,髄液異常が多く,髄液中の乳酸は有意に高値を示した.頭部CT異常は脳出血の1例を除いた12例中1例で,白質全般の低吸収像を認めた.脳波,髄液の異常所見が高頻度にみられることは,本症が脳症の準備状態にあることを意味し,早期治療の重要性を強く示唆するものである.

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