日本内科学会雑誌
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Immunocompromised hostにみられた非チフス性サルモネラ敗血症の2例
草深 裕光後藤 達彦中村 康一鮫島 庸一田邊 昇
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1988 年 77 巻 1 号 p. 57-62

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抄録

Immunocompromised hostに合併した非チフス性サルモネラ敗血症の2例を報告する.症例1.68才,男.悪性関節リウマチ,間質性肺炎の診断のもとに,ステロイド,免疫抑制薬投与中にSalmone1la enteritidis敗血症を併発した.その後も数回敗血症を反復した.原疾患に対しては,ステロイド投与を継続したが呼吸不全で死亡した.症例2.58才,女.成人T細胞性白血病で化学療法が行なわれたが, Salmonella typhimuriumとSalmonella lagosによる敗血症を合併し, 10日後に死亡した.両症例とも,基礎疾患とステロイド投与などの医原性要素が宿主感染防御能,特に細胞性免疫能の低下を招き,サルモネラ敗血症を合併したと思われる.

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