日本内科学会雑誌
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高レニン性低アルドステロン症の1例
仲里 政泰村谷 博美木村 頼雄野田 晏宏江藤 胤尚柊山 幸志郎
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1989 年 78 巻 3 号 p. 414-415

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抄録

天疱瘡と腎機能障害を有する症例で,副腎皮質ステロイド服用後に腎尿細管のK排泄能が低下し,高K性高Cl性代謝性アシドーシスが発現した.血漿レニン活性が高値,アンジオテンシンII濃度が正常にもかかわらず,血清アルドステロン濃度は著しく低かった.高レニン性低アルドステロン症によるIV型尿細管性アシドーシスと診断した. ACTH濃度もきわめて低く,ステロイドによるACTH抑制がアルドステロン産生の低下を来した可能性がある.

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