日本内科学会雑誌
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左手指の伸曲拘縮を初発症とし,多発性に線維化をきたした特発性後腹膜線維症の1例
渥美 達也佐川 昭勝俣 一晃天崎 吉晴吉川 めぐみ中林 透渡部 一郎向井 正也安田 泉中川 昌一
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1989 年 78 巻 8 号 p. 1168-1171

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抄録

症例32才,男性.昭和62年2月頃より左前腕の腫脹および疼痛, 7月頃より左手指の屈曲拘縮が出現し, 10月当院整形外科入院,血沈促進, CRP強陽性,高免疫グロブリン血症を認め,また骨シンチを契機として左水腎症および尿管狭窄を指摘され精査目的に同年12月当科に転科.後腹膜生検より後腹膜線維症と診断し,薬物使用・悪性腫瘍等はなく,特発性と診断した.さらに,左前腕の生検で筋・筋膜・血管壁への細胞浸潤およびfibrosis,肝生検でもfibrosisを認め,多発性にfibrosisをきたすまれな病態と考えた.過去に同様の特発性後腹膜線維症の記載はなく, multifocal fibrosclersisの1群に新たに加えられるべきと考えられた.

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