日本内科学会雑誌
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橋中心髄鞘壊死を伴い,血中アンモニア値の著明な日内変動を示した猪瀬型肝性脳症の1例
苅尾 七臣金津 和郎関田 憲一尾上 千佳藤岡 晨宏影山 恭史市川 桂二淡河 秀光
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1989 年 78 巻 8 号 p. 1172-1180

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抄録

橋中心髄鞘壊死(CPM)を伴い血中NH3値の著明な日内変動を示した猪瀬型肝性脳症の1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.症例は繰り返す意識障害を主訴とした40才男性.入院後,血中NH3は高値で,夜から明け方にかけ上昇し,朝からタ方にかけ下降する著明な日内変動を示した.血中NH3値と意識レベルは相関し,蛋白制限食にて血中NH3は低下し,日内変動も消失した.塩化アンモニウム負荷試験により門脈大循環短絡が示唆され,上腹部CT,エコーにて異常血管を認めた.頭部CT, MRIでCPMを認めた.患者は膜性増殖性腎症のため腎不全となり,尿毒症性心外膜炎にて死亡した.剖検で,巨大胃腎静脈短絡血管, CPMを確認した.

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