日本内科学会雑誌
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遷延した経過をとり,血漿交換療法が有郊と思われたphenytoin中毒の1例
小倉 誠大生 定義大岩 孝誌林田 憲明本多 虔夫
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1989 年 78 巻 8 号 p. 1194-1198

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抄録

今回,我々は経過が遷延したphenytoin中毒に対して血漿交換を試み,早期に症状の改善を得た. phenytoinは血中高濃度の際にはMichae1is-Mentenの0次速度論に従い,その消失速度は遅延する.また,数週間高濃度が続けば,脳の非可逆的な変北が起こると言われている.本症例の血漿交換によるphenytoinの除去率は,体内総量の4~5%程度でしかなかった.しかし,過去に報告された症例に比しても,理論値以上に血中消失速度が遅延している本症例のような場合では,血漿交換による除去量が自然消失量よりも多いと思われるため,早期の中毒域よりの脱出という意味において,血漿交換は有効な治療法であると思われた

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