日本内科学会雑誌
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悪性卵巣甲状腺腫と原発性甲状腺癌の合併した1症例
伊在井 みどり今井 龍幸藤岡 均琴尾 泰典花林 隆裕高橋 誠一郎矢野 好弘宮下 剛彦
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78 巻 (1989) 9 号 p. 1319-1323

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抄録

卵巣甲状腺腫は奇形腫全体の2.7%~13%と極めてまれな腫瘍で,悪性化率1%以下である.症例は44才の経産婦で, 10年来の頚部腫瘤を主訴に来院した. 9カ月前に右卵巣腫瘍および両側附属器摘出術を受け,悪性卵巣甲状腺腫(甲状腺乳頭癌)と診断されている.頚部腫瘤は画像診断,吸引細胞等の結果から甲状腺悪性腫瘍が疑われ,甲状腺右葉切除術を施行し,組織は甲状腺〓胞癌であった.本例では甲状腺機能は正常で,摘出された正常甲状腺部には著変を認めず,両者は独立して生じたものと考えられた.悪性卵巣甲状腺腫と原発性甲状腺癌の重複例の報告は無く,極めてまれで興味深い例と考えられた.

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