日本内科学会雑誌
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3.第一次薬とその選択法および併用療法のポイント
武田 忠直金山 良春
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1990 年 79 巻 1 号 p. 43-47

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抄録

高血圧治療のための第一次薬は良好な血圧のコントロ一ルの達成を導入するために初めに使用すべき薬物と考えられる.現在では,サイアザイド系利尿薬, β遮断薬,カルシウム(Ca)拮抗薬,アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬のうち,対象患者の病態に適合した一剤を選択して小用量から投与するのが良いと考えられる.降圧効果が不充分の場合, 1)常用量の最高量以下の場含は増量, 2)他の降圧薬を併用する, 3)他の降圧薬に変更する,の3方法のいずれかをとる.降圧薬を投与した後の患者の状態を詳細に観察し,その患者の病態に最も適合し,生活の質を高める薬物を投与することが重要である.

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