日本内科学会雑誌
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3世代にわたるFabry病の1家系
堺 政和宮村 信博荒木 栄一宮田 高雄岸川 秀樹福島 英生山口 康平七里 元亮井関 隆
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キーワード: Fabry病
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1991 年 80 巻 11 号 p. 1823-1825

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抄録

発端者は52歳,女性, 11歳頃より両下肢の疼痛と発汗減少, 40歳頃より労作時の胸痛,動悸,呼吸困難を自覚. 43歳時,某医で心肥大を指摘. 1989年7月精査目的にて当科入院.身長147cm,体重48kg,心筋壁肥厚,左室拡大, 0.40~0.80g/日の蛋白尿,角膜に渦状混濁,眼底に血管の蛇行増生を認めた.前医での心筋生検で心筋細胞の著明な空胞化を認めた.リンパ球のα-galactosidaseAの活性低下を認めFabry病と診断した.家系者内の同酵素の活性を測定した結果,母親に中等度の,息子2人に高度の低下を認めた.息子2人には蛋白尿と両下肢疼痛もあった.発端者および母親はheterozygote,息子2人はhemizygoteと考えられた.本疾患は比較的まれであり,生化学的所見および臨床所見を報告しておく価値があると思われる.

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