日本内科学会雑誌
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低酸素性肺血管〓縮のメカニズム
岡田 修栗山 喬之
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1991 年 80 巻 11 号 p. 1826-1832

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抄録

低酸素性肺血管〓縮の発現機序には,大別して二つの仮説が提唱されており,一つはmediatorを介したindirect mechanism,もう一つは低酸素状態が直接に肺血管平滑筋細胞に作用し,これを収縮させるというdirect mechanismである.前者に関しては,これまで様々なmediatorがその候補として上げられてきたが,最新のleukotrienを含め,確証の得られたmediatorは今のところ存在しない.したがって現段階では,後者の方が有力視されており,いくつかの仮説が提唱されてきている.しかし,近年の分子生物学の発展に伴った細胞レベル・分子レベルでの研究成績から,こうしたいくつかの仮説も徐々に集約整理されてきており,それぞれが独立した概念であるというよりも,お互いに密接な関連性を持っていることも分かってきている.低酸素性肺血管〓縮機序の解明が成される日も,そう遠くないことのように思われる.

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