日本内科学会雑誌
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4.頭蓋内出血の診断基準と部位診断
中村 重信
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1991 年 80 巻 4 号 p. 532-536

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抄録

頭蓋内出血は近年その死亡率,発生頻度ともに低下しているが,それでも脳血管障害の30%程度を占めると考えられている.頭蓋内出血のうち,脳血管障害によると考えられるものは脳内出血とくも膜下出血である.脳内出血の多くは高血圧症に伴う脳血管の破綻により起こるもので,被殼,視床,皮質下,脳幹,小脳にみられる.出血部位により呈する症状は異なり,生命予後や緊急度とも関係する。そのため,頭部CT撮影による部位診断以前に,救急処置の必要性を判断する必要がある.くも膜下出血は脳動脈瘤破裂,脳動静脈奇形の破綻および脳内出血の脳室内穿破により起こる.くも膜下出血は局所神経症状が少ないこと,急激に起こること,髄膜刺激症状が強いこと,特徴あるCT所見により脳内出血と区別できるが,両者が共存することもある.脳動脈瘤は好発する部位が決まっているので血管写等により手術適応の有無を検討する.

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