日本内科学会雑誌
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中枢性の発熱の機序が示唆された悪性症候群の1例
山本 英雄菊池 裕伊藤 裕昭山本 明史野田 昌作
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キーワード: 悪性症候群, 向精神薬
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1991 年 80 巻 4 号 p. 617-618

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抄録

症例は55歳女性,多発性脳梗塞後のうつ状態に対し向精神薬が経口投与された.開始20日後発熱,意識障害,筋硬直等の錐体外路症状をきたした.向精神薬による悪性症候群と考えて投与を中止した.中止10日目に神経症状は消失したが発熱が続くためL-dopaを投与したところ発熱は直後に消失した.本症例では発熱が中枢性に出現していたと考えられ,悪性症候群の発熱機序を考えるうえで貴重な症例であった.

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