日本内科学会雑誌
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1.高コレステロール血症と粥状動脈硬化
北 徹
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1992 年 81 巻 11 号 p. 1788-1794

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抄録

粥状動脈硬化の発生に関する研究は,従来,その危険因子を明らかにするといった免疫学的調査,また病理学的アプローチを中心とした手法で進められてきた.ところが, vasucular biology (血管生物学)の発展にともない,血管壁構成細胞,すなわち血管内皮細胞,平滑筋細胞,さらには,血管内膜に侵入する血液細胞についての理解が進み,これらの細胞間のinteraction,また危険因子と細胞間のinteraction,各種サイトカインと細胞間のinteractionとして動脈硬化の成り立ちが研究されるようになってきた.本稿では危険因子の1つ,高コレステロール血症を取り上げ,粥状動脈硬化発生との関係で概説する.

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