市立伊勢総合病院内科
市立伊勢総合病院臨床病理
1992 年 81 巻 5 号 p. 718-719
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症例は57歳男性.主訴は左胸部痛.左上肺野に巨大腫瘤が認められ肺癌の疑いにて当院を紹介され入院した.著明な赤血球増加症, AFP, EPO高値を認めた.左上肺野の腫瘤は経皮的針生検にて大細胞性未分化癌と診断した.入院当初直径14cmの腫瘍が化学療法後は11cmに縮小しAFP, EPOの値もそれにともなって低下した.腫瘍組織のAFP染色では,細胞質内に茶褐色に染色されたAFP顆粒を認めた.本症例のごとく, AFP産生肺癌に血清EPOも高値を示した報告は非常に少数であり貴重な症例と考え報告する.
日本内科学会会誌
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