日本内科学会雑誌
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2.抗白血病薬の作用機序と副作用
中村 徹上田 孝典
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1992 年 81 巻 7 号 p. 1033-1039

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抄録

抗白血病薬の大部分はDNA合成阻害薬であり, nucleotide合成阻害薬とDNA損傷誘発薬とに分けられる.前者は時間依存性,後者は濃度依存性に作用する.最近一次作用点がDNAではない2, 3の薬物も開発された.抗腫瘍効果の強いものほど骨髄抑制も強いので,両者を予測してそのバランスを考えた投与法が必要である.幸い骨髄抑制は比較的短期に回復するので補助療法で乗切り,その他の重篤な副作用が出現すれば抗白血病薬の種類が切換えられる.

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