日本内科学会雑誌
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気胸で発症し,両肺野に多発性結節性陰影を示したpeptococcus肺膿瘍の1症例
前田 圭子川嶋 剛史松村 昭彦中川 雅夫西村 敏夫神武 裕青木 茂坂本 力
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1993 年 82 巻 5 号 p. 747-748

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抄録

症例は22歳男性.右胸痛に続く左胸痛にて来院.胸部X線像上,右気胸及び両肺野の多発性結節性陰影を認め入院となった.基礎疾患は認めなかった.結節性陰影に対して経皮的エコー下穿刺を施行したところ,膿が採取された.この膿から嫌気性菌であるpeptococcusが検出され, peptococcusによる肺膿瘍と診断された.若年健康人に肺膿瘍が両肺野に多発性に出現し,気胸で発症した例はまれであるので報告する.

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