83 巻 (1994) 10 号 p. 1720-1723
腎毒性物質による腎障害は,近年の薬物の普及とあいまって,著しく増加している.本症を早期に診断することは,適切な対応を行う上で最も重要であるが,腎毒性物質による腎障害の病態は多彩であるので,きめ細かい観察が必要である.腎毒性物質の使用にあたっては,単に血清の尿素窒素や血清クレアチニン値のみでなく,尿量,尿蛋白,尿沈渣,尿中NAG,尿β2-ミクログロブリン排泄量, 24時間クレアチニンクリアランスなどを適時検査して,早期に診断し対応する必要がある.