産業医科大学腎センター
1994 年 83 巻 10 号 p. 1758-1761
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多くの重金属は強い腎毒性を有し,類似した徴候を示すが,代謝・排泄系で差異がでる.通常,近位尿細管障害が共通で,診断には尿中酵素と低分子蛋白の測定を行う.カドミウム中毒:慢性では,イタイイタイ病が代表である.中年閉経後の女性で,骨痛と尿細管障害を呈し,進行例では萎縮腎になる.鉛中毒:子供ではFanconi症候群がおこるが,成人では少ない.尿細管上皮細胞内に核封入体が認められる.水銀中毒:メチル水銀は水俣病を惹起する.神経毒性以外に尿細管障害が出現する.
日本内科学会会誌
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