1994 年 83 巻 11 号 p. 1925-1931
関節炎は一般的に変形性関節症,炎症性関節炎,各種結合組織病,代謝性・内分泌疾患,感染性関節炎などの際に認められるが,これら関節炎の画像診断において,単純X線写真が,重要かつ基本となる.しかし単純X線写真は,骨のコントラストの描出には優れているものの,おのずと限界がある.したがってこれらの疾患に対する画像診断は,単純X線,断層撮影,関節造影, X線CT,超音波検査, MRI,サーモグラフィー,核医学検査,関節鏡検査などがある.関節炎の代表疾患のX線像を概略し,各種画像診断の意義につき述べた.