日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
逆シャンペン瓶型筋萎縮を呈し頭蓋内圧亢進を合併した脊髄腫瘍の1例
奥瀬 千晃渡辺 みどり加茂 力粟屋 透杉原 浩米山 公啓清水 亨村山 正博田所 衛長尾 悌夫
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 83 巻 11 号 p. 1979-1981

詳細
抄録

症例は67歳,女性.約10年間の進行性の両下肢筋力低下と逆シャンペン瓶型筋萎縮のためhereditary motor sensory neuropathy (HMSN)を疑われて入院.腰椎単純写真側面像でscalloppingを認め,髄液蛋白は高値で,頭蓋内圧亢進症状も加わったため脊髄腫瘍を考え脊髄MRIを行い,第1から第3腰椎レベルの馬尾神経を中心に硬膜内腫瘍を認めた.本症例は脊髄腫瘍に特徴的な症状を欠き,長期にわたり逆シャンペン瓶型筋萎縮を呈した興味深い1例と考えられた.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top