日本内科学会雑誌
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心筋代謝と核医学イメージング
西村 恒彦
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1994 年 83 巻 12 号 p. 2168-2172

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抄録

従来,循環器疾患における臨床計測は心筋血流や心機能の計測が中心であった.しかし,最近,種々の代謝情報を反映する標識化合物を用いた核医学イメージング(SPECT/PET)がinvivo生化学診断法として脚光を浴びている.心筋エネルギー代謝の60%は脂肪酸, 30%はブドウ糖が司っているためSPECT/PETを用いた糖(18F-FDG),脂肪酸(123I-BMIPP)代謝イメージングは重要である.これらの手法は心臓の形態や機能の異常に先んじて出現する心筋局所の代謝異常を画像化できる.したがって,虚血心や不全心の病態解明のみならずその早期発見および治療効果の判定法として今後多いに期待される.

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