日本内科学会雑誌
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1. C型肝炎ワクチン開発の現状
荒川 泰行森山 光彦志方 俊夫
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1994 年 83 巻 2 号 p. 245-251

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抄録

HCVの中和エピトープが存在すると考えられるE1, E2/NS1領域は,遺伝子の変異が極めて激しく,かつ変異速度が速いために,ワクチン開発を困難にしている.慢性肝疾患患者では,これらの領域のリコビナントペプチドないし合成ペプチドに対する抗体が高率に検出されるものの, HCVとこれらの抗体が共存して,肝炎が持続する事実は, HCVがこの部位を巧みに変異させて宿主の免疫学的監視機構より逸出するために,感染防御抗体てして機能せず, HCVが駆遂されないことが想像される.

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