九州大学医学部腎疾患治療部
1995 年 84 巻 10 号 p. 1685-1690
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脳血管障害,なかでも脳卒中は透析患者の生命とQOLを侵す重大な合併症の一つである.脳出血の発症率は高く,一方脳梗塞は低いが,いずれも死亡率が極めて高い.さらに,透析患者の大脳白質の局所脳血流量は透析期間と負の相関関係があり,無症候の白質脳虚血病変が画像診断で高率に検出される.脳動脈硬化症が早期に出現し,進展すると高次脳機能障害を生じる可能性がある.脳卒中の予防とともに,脳機能保護を目的とした透析療法についての検討が必要である.
日本内科学会会誌
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