悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症(MAH)は腫瘍細胞が種々の骨吸収促進因子を産生することにより生ずる.なかでも,骨のみならず腎尿細管からもカルシウムを動員できるparathyroid hormone-related proteinが主役であり,その他に骨吸収促進性のサイトカイン(osteoclast-activating factors)が脇役としてMAHの成因に関与している.最近,強力な破骨細胞抑制薬(bisphosphonate)が健保適応となったので, MAHの治療は以前よりも格段に容易になっている.しかし, PTHrPが多く産生されるほど,その効果は乏しくなるので,より強力な治療法の開発も望まれている.