日本内科学会雑誌
Online ISSN : 1883-2083
Print ISSN : 0021-5384
ISSN-L : 0021-5384
全身metastasisに, CVD化学療法が,効果を示した悪性褐色細胞腫の1例
南 貴子土井 豊哲翁 裕邦馬場 是明瀬戸 信二鈴木 伸早野 元信矢野 捷介南 恵樹押渕 英展
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 85 巻 12 号 p. 2078-2080

詳細
抄録

症例は60歳,男性.褐色細胞腫の診断で副腎摘出術を施行し2年後に再発を認めた.転移は肺,肝,骨に多発性に認め手術は困難と考えサイクロホスファマイド,ビンクリスチン,ダカルバジンのCVD療法を施行した.治療開始後ノルアドレナリン低下と血圧安定化および転移巣縮小を認め, CVD療法開始後1.5年間生存中である.悪性褐色細胞腫にCVD療法が効果を示した症例と考え,本例を含めた本邦16例のCVD療法の成績を検討し報告した.

著者関連情報
© (社)日本内科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top