日本内科学会雑誌
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トランスジェニックマウスの糖尿病学への貢献
宮崎 純一
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1996 年 85 巻 8 号 p. 1319-1324

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抄録

外来性遺伝子を導入したトランスジェニックマウスにより, 1つの遺伝子の役割を個体の生理的な活動の中で研究することが可能となった.糖尿病研究の分野においても盛んに使われ,特にインスリン依存性糖尿病(IDDM)の発症過程を研究する目的でさまざまなトランスジェニックマウスが作られてきた.その1つは,膵島で異種抗原,サイトカイン, MHC抗原などを発現させることにより, IDDMモデルマウスを作製し,自己免疫過程の一部を再現するという方向性であり,もう1つはIDDMモデルマウス(特にNODマウス)に疾患発症に関係すると考えられる遺伝子を導入したときの効果を検討するという方向性であった.これらのトランスジェニックマウスはβ細胞に対する自己免疫の分子機構やMHC抗原の役割,疾患感受性遺伝子などについて貴重なデータを提供してきた.

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