日本内科学会雑誌
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劇症型A群レンサ球菌感染症の一例
中村 喜久山谷 秀喜真智 俊彦田口 富雄堀田 祐紀平井 洋宮森 弘年斎藤 靖人北川 駿介中村 忍松田 保
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1997 年 86 巻 12 号 p. 2301-2302

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抄録

70歳の女性が,腰痛と左下肢痛に引き続く意識混濁で搬入された.体温は36.7°Cで血圧低下と頻呼吸を認めた.白血球増加,肝機能障害,腎機能障害を認めた.敗血症性ショックと考え,直ちに集中治療を開始した.第2病日,体幹と左下肢に発赤と腫脹が出現し,入院時の血液培養からA群レンサ球菌が分離され,劇症型A群レンサ球菌感染症と診断した.幸い救命されたが,これには無熱にもかかわらず行った血液培養による早期診断が一因と考えられた.

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