日本内科学会雑誌
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3.後天性血栓傾向
2)糖尿病と血栓病
海津 嘉蔵
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1997 年 86 巻 6 号 p. 947-952

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抄録

糖尿病患者は血栓性疾患を合併しやすい.具体的には腎症合併早期より線溶低下が生じ,腎症の進展と共に,凝固の亢進が生じる. GFRが30ml/分以下に低下すると,血小板凝集能が亢進する. GFR10ml/分以下で凝固・血小板凝集能が更に著しく亢進し,易血栓となる.従って,この時期には強力な抗血栓療法が必要である.透析導入されてしまうと易血栓性状態は非糖尿病患者と同等程度には改善されるが,なお,易血栓状態は続く.

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