日本内科学会雑誌
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3.抗リウマチ薬
黒坂 大太郎
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1999 年 88 巻 10 号 p. 1977-1983

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抄録

抗リウマチ薬は,慢性関節リウマチの治療において中心となる薬であるが,その使用方法に確固たる公式がない.この理由として,この分野の臨床データが少ないことが挙げられる.しかしうまく使用すれば,慢性関節リウマチの自然経過を変え,緩解を導入することのできる薬である.このため,慢性関節リウマチと診断できたら早期から使用すべき薬といわれている.また最近では,活動性の高い症例を中心に抗リウマチ薬問での併用療法も行われている.一方欠点としては,遅効性である, nonresponderがいる,重篤な副作用を持つ,などが挙げられる.このため,使用にあたつては十分な注意が必要である.今後,抗リウマチ薬の使用方法についての臨床データが蓄積され,この分野でエビデンスに基づく治療が行われることが望まれる.

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